2015年度より、換算内申の計算方法が変わります。以下は、2014年度までの計算方法となりますので、ご注意ください。(後日更新予定)

高校は、大きく分けて都立私立の高校があり、それぞれに推薦入試と一般入試の2種類があります。

一般的に、
都立は英・数・国・理・社の5教科入試(※1)
私立は英・数・国の3教科入試
ですが、都立の場合はそれに内申点が加味され、
 入試5教科の500点+内申500点=計1000点(※2)
で合否が判定されます。

(※1)3教科入試で行われる学校も一部存在します。
(※2)上位校になるにつれ、入試600点+内申400点、入試700点+内申300点とバランスが変化します。

内申とは・・・?
内申とは、学校の3年の12月時の通信簿を数値化したものですが、実際には、この時点の通信簿は1年からの平均も加味して決定されます。

内申には、素内申換算内申の2種類があります。
 都立の推薦入試私立の推薦入試に用いられるのが素内申で、単純に指定された3教科、5教科、9教科の通信簿を足したものになります。
 都立の一般入試に用いられるのが換算内申で、「英数国理社の5教科の合計」+「音技美体の4教科の合計を1.3倍(※3)したもの」になります。
▼換算内申を実際に計算してみよう!

内申点
英・数・国・理・社
そのまま
/25
音・技・美・体
1.3倍
小数点以下切捨て
/21
合計
/51
これがキミの換算内申だ!

(※3)小数点以下は切り捨てになります。3教科入試の場合には、英数国の3教科の合計+理社音技美体の6教科の合計X1.2となります。

▼一般入試のまとめ

都立入試 私立入試
内申点 換算内申 51点満点
300〜500点満点にして算出
学力考査 英・数・国・理・社の5教科 各100点
500〜700点満点にして算出
英・数・国の3教科 各100点
合計点 合計1000点満点のうち,上位から順に合格 300点満点のうち,上位から順に合格
特徴 ・内申点が入試に加味される
・理科・社会も入試科目に必要
1・2年の内からきちんとまんべんなく勉強して
苦手教科をなくしておく事が重要
・都立に比べ入試科目は少ない
・上位校では非常に難解な問題が出題される
早期からの入試対策は必須




都立一般入試では、学力考査だけでなく換算内申も合否に大きく影響してくるため、注意が必要です。
例えば、ある年の当塾近隣の都立高校の基準の換算内申を一部抜粋すると、
両国
城東
上野
江戸川
深川
江北
本所
小岩
足立
44
41
39
38
37
36
35
34
32
33
これだけでも、自分の行きたい高校に行くためには、どの程度の内申点が必要なのかがわかると思います。

換算内申は、オール5〜1を計算すると以下のようになるため、おおよその数値は簡単に知ることができます。
オール5
オール4
オール3
オール2
オール1
51
40
30
20
10

実際には都立は、内申+試験の点数で合否が判定されるわけですが、試験の点数は通常偏差値という基準を利用し、換算内申+偏差値の合計でより正確に合格する可能性のある高校を絞り込む事が可能です。
偏差値とは・・・?
偏差値とは、テストの平均点を50として、そこからどれだけ離れているかを表す数値です。50を上回っていれば平均以上、逆に下回ってしまうと平均以下ということになります。
正確な数値を知るためには、模擬試験を何度か受ける必要があります。中3になったら早めに受けて自分の実力を確かめておくようにしましょう。


例えば、上記のある年の上野高校の基準は、換算内申39−偏差値54となっています。この基準は、ここに達していれば受かるという意味ではなく、約60%の確率で受かるライン(具体的に言うと50%で5分5分ですから、それよりは合格するでしょうというラインになります)、すなわちギリギリのラインをさします。

合格できるかどうか簡単に判定するには・・・?
換算内申が38、あるときの模擬テストの偏差値が57であったA君の場合。
1.上記上野高校の合格基準の換算内申39−偏差値54の2つの数値を足すと93となります。
2.A君自身の換算内申と偏差値の合計は95となります。
3.合計で基準を2つオーバーしているので、合格する可能性があるということになります。具体的には、1オーバーするごとに10%確率が上がると考えて良いでしょう。従って、今回のA君の合格確率は80%となります。

但し、近年不況や高校無償化の動きなどにより、都立人気が加速しており、非常に高倍率となっております。本当に今の成績でその学校に合格できるかは、願書を出して倍率を見るまで予想することは困難です。(願書は、志望校の倍率が高すぎるなどの状況を考慮して、願書提出後に1度だけ他校に差し替えることができます。)
しかし、たとえ合格確率が80%であっても、倍率次第で20%になったり、100%になったりするのが現状です。従って、志望校が高倍率になってしまった場合などは、差し替えをした方が良いかどうかは、塾と良く相談したほうが良いでしょう。



単純に、各学校独自に作成された英数国の3教科のテストの結果で、合格基準点まで達していた生徒が合格となります。内申は基本的には関係なくテストの結果のみで合否を決めます。



9教科の素内申と面接や作文などで合否を決定します。しかし、推薦基準が「受けたい人」であるため、その都立を第1志望にする生徒はほぼ全員受験します。合格人数は、募集人数の10%〜20%であるため、合格倍率5倍〜10倍の極めて受かりにくい入試となります。受かればラッキーという程度に思っておいたほうが良いでしょう。(合格層は内申上位の生徒が多く見られることから、内申が重要であることは言うまでもありません)



3教科、5教科、9教科の素内申で合格基準が予め決められている入試で、その合格基準に達していない場合は推薦を受けたくても受けれない制度になります。反面、合格基準に達していれば、一部の有名私立を除き合格が決定する入試といえるでしょう。面接や作文を形式的に導入しているものの、よほど素行の悪さなどが無ければ合格となります。合格基準については、学校の説明会に参加すると説明されますので、志望校の学校説明会への参加は必須となります。



高校入試は以下のようなスケジュールで行われます。
時期
種類
入試の判定方法
1月中旬
私立推薦入試
内申
1月下旬
都立推薦入試
内申
2月中旬
私立一般入試
学力検査
2月下旬
都立一般入試
内申+学力検査
以上のことより、4回の入試機会のうち3回内申点がらみの入試が行われます。
つまり、自分が受験するときに選択の幅を広げるためにも内申点を良くしておくことが、合格の最大のポイントとなります。
内申点は、最終的には3年間の平均をベースに決定されますので、1年生の時からしっかり学校の成績を良くしておくととが、合格への近道となるでしょう。